学生時代、有名建築を訪ね北欧諸国を旅していたとき
フィンランドでの夕暮れ街のいたるところで
ランタンの灯りや窓辺に置かれたキャンドルライトの灯りを目にしました。
異国の地で目にしたその灯りはとても温かく優しい灯りでした。
現地で聞いた話では、フィンランド人は暗く長い厳しい冬を少しでも楽しむために
ランタンや蝋燭を灯すことを好むそうです。
北欧家具、北欧インテリアが優れているのも
外出が難しくなる厳しい冬を少しでも豊かに過ごすために発達したのでしょう。
lyhty(リュフト)とは、フィンランド語のランタンや蝋燭の灯りを意味する語。
日々の生活を楽しむことが、豊かさに繋がる。
そんな想いを込めてこの語を選びました。
住まい方を限定したり、作家性を強くだしたデザインは避けたい。
飽きのこない、永く愛される家をつくりたい。
風、陽光、灯り、木々の緑、土の温もり、人の想い、
どこか捉えどころのないものと向き合いカタチにしたい。
建築士